「実学(サイエンス)」によって
地球社会の持続可能性を高める
福澤諭吉「実学の精神」
「実証的に真理を解明する科学的な姿勢で自ら考え課題を解決する」慶應義塾の過去・現在・未来を通して一貫した建学理念です。
慶應義塾大学の強みを活かした
3つのクラスターに資源を集中
3つのクラスターにおいて高度で学際的・国際的な教育・研究を行い、その成果を世界に発信して広く社会に貢献します。そして研究大学として世界トップレベルの大学を目指します。
メッセージ
慶應義塾大学は、平成26年度「スーパーグローバル大学創成支援」事業に、世界レベルの教育研究を行うトップ大学(タイプA)として採択されました。これを受け、慶應義塾大学はこれまで以上に社会に貢献し国際評価を高め、世界に冠たる研究大学としての地位を確立します。
創立者福澤諭吉は「学問によって社会に貢献する」ことを尊重し、特に実学を強調していました。実証的に真理を解明する科学によって、自分の頭でものを考え、新たな叡智を生み出して課題を解決する、創立以来一貫した慶應義塾の建学理念です。①人口の少子高齢化、②生活・経済・地政学的な面でのリスク増大、③新たな価値の創造、これらは今日の世界が抱えている大きな課題です。これらの課題に対する研究は、自然科学・人文社会科学の両面において慶應義塾大学の得意分野です。「課題先進国」といわれる日本において世界に先駆けて顕著となるこれら課題に対して、慶應義塾大学の建学理念のもと、これらの強みを生かしつつ地球社会の持続可能性を高めるための研究を進め、世界に貢献していきたいと考えています。
そのために、これらの課題に対応して「長寿」、「安全」、「創造」の3つの文理融合クラスターを構築しました。これらのクラスターを中心に共同研究、学生の共同指導、人事交流などを通じて世界の大学との連携を深め、そして学際的かつ国際的な最先端の研究を行い広く世界に貢献します。

慶應義塾長
長谷山 彰
主な取組
国際化の推進
- 世界主要大学とのネットワーク
260校を超える海外有力大学との包括・交換協定を締結しています。今後もこのネットワークを強化していきます。 - ダブルディグリーの先駆として
国内最多を誇る23件のダブルディグリープログラムを、この10年間でジョイントディグリーと併せて35件に増やします。 - 海外研究連携拠点の拡充
現在ある3つの連携拠点(NUS CUTE Center, CNRS, MINATEC)を、この10年間で15拠点に増やします。
教員組織の国際化
- テニュアトラック制度の拡充
世界中の外国人若手研究者に対して、テニュアの機会を創出します。 - クロスアポイントメント制度の導入
海外副指導教授により若手研究者(主に博士課程学生)の国際的教育を行います。 - 外国人教員の積極的採用
学際的英語研究力養成共通科目群(GIC)や各クラスターにおいて、学際的・国際的な教育・研究を行なう外国人教員を積極的に採用します。
教育の多様性
- 留学生の積極的受入れ
海外からの留学生を積極的に受入れ、この10年間で2倍以上に増やします。 - 英語のみで学位取得可能なコースの拡充
現在7つの学部・研究科で行われているコースを、全学的に展開します。 - 留学生用短期プログラムの拡充
日本へ留学を希望している留学生のために、各種短期プログラムを開発し提供します。
研究力の強化
- 産業界との強い絆
日本でもトップクラスの産業界の関係を今後更に強化しこの10年で委託研究を倍増させます。 - 知的資産の創出
慶應義塾の知的資産は産業界で高く評価されてきましたが、この10年で更に特許登録件数を倍増させます。 - 知の共有
3つのクラスターにおける海外との共同研究を活性化させることで、研究の質を高めます。
ガバナンス改革
- 学長のリーダーシップの下、グローバルアドバイザリーカウンシルやグローバルスタンダードな人事制度をはじめとするガバナンス改革を断行し、世界トップレベルの大学を目指します。